ユニークなひな祭り-西日本


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全国各地にあるユニークなひな祭りについて、すでに東日本について別の項でお話しました。次は西日本編です。 まずは京都の市比売神社で開催される「ひいな祭り」。ひな祭りではなくひいな祭りです。ここには京都人の気質がよく表れています。筆者は大阪在住なので日常的に京都との関わりもあります。その結果、やはり京都というのはあまりに伝統を重んじるあまりにそれが行き過ぎて嫌味に感じてしまうことが多々あります。このひいな祭りというのは、お察しの通りひな祭りのことです。そもそもひな祭りという言葉は平安時代の貴族子女が遊んでいた「ひいな遊び」が起源になっていると言われており、そんな平安貴族が住んでいた京都はこの名称を使っているのです。お盆になると京都の山に「大」の文字が光るイベントのことを全国的には「大文字焼き」と呼ぶのに対して京都では「五山の送り火」と呼ぶのに良く似ています。 さてこのひいな祭り、名称はともかくとしてどんなお祭りなのでしょうか。このひいな祭りの主人公はひな人形ではなく、人間です。というのも、人間がひな人形の衣装をまとってお雛様になるのです。しかも座っているだけではありません、五人囃子の演奏にあわせて三人官女が舞い踊るという本格的なものです。ひな人形が身にまとっている十二単は着付けをする段階から公開されるので、十二単に興味がある人にとっては大変有意義な趣向です。 西日本のひな祭りはひな人形を川に流すという風習を残しているところが多数あります。その中でも有名なのが鳥取市の流しびなです。もちろん本物のひな人形を流していたら大変なことになりますので、折り紙で作った紙製のひな人形です。これを川に流すと一年間無病息災であるという言い伝えがあります。厄や災難を川に人形が身代わりになってくれて川の流れとともに流してしまうという意味合いがあるようです。 東日本のところでお話しましたように、ビッグひな祭りというイベントが千葉県の勝浦市と徳島県の勝浦町にあります。こちら西日本の徳島ではそのイベントの徳島版が開催されています。 西日本編の最後は、非常に有名なのが大分県日田市で開催される「天領日田おひなまつり」です。このひな祭りは他の大掛かりなひな祭りイベントとはちょっと異なります。かつてこの日田市は江戸時代に豪商たちの活躍により非常に栄えていました。その時の豪商たちによる豪華なひな人形のコレクションを一般に展示するのが天領日田おひなまつりです。時代を超えても良いものは良いということで、本物のひな人形を見ることが出来る貴重なイベントです。

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このページは、isが2008年1月13日 01:43に書いたブログ記事です。

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