端午の節句


| | トラックバック(0)

ひな祭り、つまり桃の節句は女の子のお祭りです。それでは男の子のお祭りというと端午の節句です。ひな祭りが3月3日で端午の節句は5月5日。この両者は性別の違い以外にも取り扱いの面で違うことがあります。それは、5月5日は祝日つまり休日であるのに対して3月3日は特に祝日というわけでもなく、普通の日だということです。この違いは一体なんでしょうか?何か意味があるのでしょうか。
端午の節句は祝日なのにひな祭りは祝日ではないというのは女性差別だ、という指摘がなされたことがありました。祝日というのは国家がお祝いをするために国民を休日にしようとするものです。つまり、男の子のお祭りは国家にとってお祝い事であって、女性のひな祭りはめでたくないのか、という理屈です。男性である筆者もそうですが、当の女性ですらそんなことに気づかない人がほとんどですから、どんなことにでも文句を言おうと思えば言えるものです。
さて、その指摘に対しての公式な回答というものがあるそうですので、それを見てみることにしましょう。5月5日は「こどもの日」という祝日です。ちなみに祝日というのは「国民の祝日に関する法律」という法律によって定められており、そこにはそれぞれの祝日がどんな理由で祝日になっているのかが明記されています。その法律によると、こどもの日は「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。」ということだそうです。最後の「母に感謝する」というのはまた別の話という気もしますが、そこには男の子という言葉は一切出てきません。この法律は最近出来たような法律ではないので、先ほどのような指摘があったから男の子という文言を外したというわけではありません。最初から全ての子供が対象だったのです。それがたまたま5月5日になったというのは、諸説ありますが単に3月3日というまだちょっと寒い時期よりも初夏の心地よい時期にしたほうが喜ぶ人が多いからだというのが有力です。
そんな適当なことで祝日の日程が決まっているのかと言いたくもなりますが、最近施行されたハッピーマンデー(一部の祝日を月曜日に移動させることにより、連休にする制度)を見てもその傾向は今に始まったことではないのかも知れません。特にこどもの日は子供のための祝日ですから、子供が色々な活動をするのに適している時期を選んだというのもあるのでしょう。
現在ではこどもの日はゴールデンウィークの大切な一部になっています。もしこどもの日がひな祭りの日だったとしたら、現在のようなゴールデンウィークは無かったわけですから、今さら変えると言われても困る人のほうが多いのではないでしょうか。

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 端午の節句

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://itosui.com/mt41open/mt-tb.cgi/131

このブログ記事について

このページは、isが2007年12月24日 01:40に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「ひな祭りの風習」です。

次のブログ記事は「ユニークなひな祭り-東日本」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

Powered by Movable Type 4.1