ひな祭りの風習


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ひな祭りには人形を飾る、ということの他にも様々な風習があります。ここではひな祭りの風習についてのお話をしたいと思います。
まず、ひな祭りが3月3日なのは周知のところですが、それではひな人形はいつから飾るのが適当なのでしょうか。暦上では立春から2月中旬が飾り始める時期として良いとされています。立春というと2月4日ですから、ひな祭りからちょうど1ヶ月前からということになります。
3月3日のひな祭りが済んだ後、ひな人形をすぐに片づけないとその女の子の婚期が遅れるという言い伝えがあります。これは非常に有名なものなのでお聞きになったことがある方も多いでしょう。実際には3月中旬まで片づければ問題はないとされているのですが、なぜこのような言い伝えがあるのでしょうか。時期的には昭和初期の頃から言われ始めたそうですが、そこには年長者からの戒めとして「片づけがキチンと出来ない娘はいい嫁さんにはなれない」という意味が込められています。現在では結婚に対する価値観も多様になってきているので、これが戒めになっているかどうかは分かりません。
ひな人形は物によっては非常に高価なものもあります。ということは大変良い物であるということなので、大事に使えば末永く使うことが出来ます。ですが女の子が大きくなって自分のひな人形を嫁入りに持って行くと不幸になる、という言い伝えがあります。せっかく良い物を持っているので、結婚して嫁いだ先で女の子が生まれた時に使いたいと願うのはごく自然のことですし、それは全く問題ないそうです。もしかするとひな人形が売れなくて困ったお店が言いふらした迷信なのかも知れませんね。
ところでひな祭りと言うと甘酒というイメージも付き物です。甘酒というのはその名の通り少ないながらもアルコールを含有している立派なお酒です。未成年者の飲酒は禁止されていますが、この時ばかりはお目こぼしというのもひな祭りの面白いところです。それでは、なぜ甘酒なんでしょうか。甘酒は別名白酒、桃花酒とも呼ばれています。桃花酒という名称がつけられたのは室町時代にまでさかのぼります。この時代に桃花酒を3月3日に飲む風習があったので、たまたまそれがひな祭りと一緒になったのが始まりです。そんな理由なので、女の子のお祭りという意味合いとは特に関係はありません。
雛飾りには必ず桃の花があります。もちろん本物があれば良いのですが、現在では模型を飾ります。桃の木には邪気を祓う力があるとされており、この時期に咲く花であることからひな祭りに飾られるようになりました。

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このページは、isが2007年12月 5日 01:20に書いたブログ記事です。

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